SaaS営業

SaaS営業への転職で本当に市場価値は上がる?給料/職種/将来性を徹底解説

Kentaro Takahashi

Salesforce.comにてSMB向けのSaaSアプリケーション群のエバンジェリストに従事。SalesforceWorldTourTokyo2019登壇・ウェビナー主催、登壇多数。その後IT系ベンチャー企業で事業責任者、執行役員を経て独立。

元SaaSエバンジェリストの筆者
この記事ではSaaS業界でエバンジェリストとして3年間活動してきた筆者がSaaS営業に転職すると本当に市場価値は上がるのか、
具体的な5つの職種・給料・キャリアパスまで徹底解説します。

この記事を読んで分かること

  • SaaS営業の市場価値は本当に上がるのか
  • SaaS営業にはどんな職種があるのかどんな人が向いている
  • SaaS営業の給料は将来性は

SaaS営業とは

SaaSは"Software as a Service"の略で、インターネットを通じて最新のソフトウェアをインストールの手間なく利用できるビジネスモデルで、今注目が集まっています。

GoogleのオフィスツールやZoomのビデオ会議システムなど、私たちが業務で利用している多くのツールがSaaSです。

SaaS営業はこのようなSaaSを検討顧客に対して営業・販売を行う職種です。

SaaS営業の市場価値は上がるのか


元SaaSエバンジェリストの筆者
結論、SaaS営業の市場価値は今後も上がり続けるでしょう。主な理由は以下の3点です。

SaaS市場の急成長

SaaS市場は急速に成長しており、2020年から2025年までの間に年間成長率(CAGR)が約12%と予測されています。
これは、企業がオンプレミスソリューションからクラウドベースのソリューションへとシフトしているためです。
このような市場の成長は、SaaS営業の需要と市場価値を引き上げる要因となります。

スキルセットの高度化

SaaS営業は、テクニカルな知識と営業スキルの両方が求められる職種であり、これらのスキルを持つ人材が市場で求められています。これにより、市場価値が高まることが見込まれます。

クラウド技術の普及

クラウド技術の普及により、企業はより効率的かつコスト効果的なソリューションを求めるようになっています。SaaS営業は、企業にこれらのソリューションを提供する役割を果たすため、その市場価値が高まっています。

元SaaSエバンジェリストの筆者
市場・求人を行う企業・技術的観点、どの観点から見てもSaaS営業の市場価値は上がっていくと言えるでしょう。ここからは、そんな市場価値が上がっていくSaaS営業の具体的な職種と給料を紹介します。なお、給料はあくまでも目安となります。

SaaS営業の職種と給料

インサイドセールス

インサイドセールスは、主に電話やメール、ビデオ会議などのリモート手段を使って顧客とコミュニケーションを行い、SaaS製品の提案や契約のクロージングを行います。ミッションは、新規顧客の獲得や既存顧客のアップセルを効率的に実現することです。

給料

  • 1~3年目: 400万円 - 500万円
  • 3~5年目: 500万円 - 700万円
元SaaSエバンジェリストの筆者
年収はあくまでも目安です。企業規模や熟練度によって上下します。より詳しくインサイドセールスの給料について知りたい方は以下の記事をご覧ください。

フィールドセールス(SMB)

フィールドセールス(SMB)は、中小企業(Small and Medium-sized Businesses)をターゲットに、対面を含む様々な手段で商談を行い、SaaS製品の提案や契約締結を行います。ミッションは、SMB市場における新規顧客の獲得や顧客満足度の向上を図ることです。

フィールドセールス(SMB)の給料

  • 1~3年目: 450万円 - 650万円
  • 3~5年目: 550万円 - 800万円

フィールドセールス(エンタープライズ)

フィールドセールス(エンタープライズ)は、大企業や大規模な組織を対象に、対面を含む様々な手段で商談を行い、SaaS製品の提案や契約締結を行います。ミッションは、エンタープライズ市場での新規顧客獲得や顧客満足度の向上、長期的な顧客関係の構築を目指すことです。

フィールドセールス(エンタープライズ)の給料

  • 1~3年目: 500万円 - 700万円
  • 3~5年目: 600万円 - 1000万円

アライアンスセールス

アライアンスセールスは、パートナー企業や代理店と連携して、SaaS製品の販売や普及を促進します。ミッションは、協力関係を築くことで市場の拡大や新規顧客の獲得、販売チャネルの多様化を図ることです。

アライアンスセールスの給料

  • 1~3年目: 450万円 - 650万円
  • 3~5年目: 550万円 - 850万円

カスタマーサクセス

カスタマーサクセスは、顧客がSaaS製品を最大限に活用できるようにサポートし、顧客満足度や継続利用率を向上させます。ミッションは、顧客の成功を実現することで長期的な顧客関係を築き、継続利用やアップセルの機会を創出することです。

カスタマーサクセスの給料

  • 1~3年目: 400万円 - 600万円
  • 3~5年目: 500万円 - 800万円
元SaaSエバンジェリストの筆者
ここからは、これらの具体的なSaaS営業の職種にどのような人が向いているのかについて見ていきたいと思います。

SaaS営業の職種ごとに向いている人

インサイドセールス

コミュニケーション能力が高く、リモートでの営業手法に適応できる人。効率的な営業プロセスを構築し、成果を出すことにモチベーションが高い人。コールセンターやリモート営業の経験があり、テレマーケティングや営業サポートの役割を担っていた人が向いているでしょう。

フィールドセールス(SMB)

対面での営業が得意で、中小企業のニーズを理解し、カスタマイズされた提案ができる人。柔軟な対応力があり、ビジネスの成長に寄与できる人。中小企業向けの営業経験があり、市場調査やアカウント管理、営業戦略立案などの経験を持つ人が向いているでしょう。

フィールドセールス(エンタープライズ)

大企業や大規模組織との交渉が得意で、複雑なビジネス環境に適応できる人。戦略的な思考力があり、長期的な顧客関係を築くことができる人。
大企業や大規模組織向けの営業経験があり、長期的な契約や大口取引に携わった経験がある人。

アライアンスセールス

協力関係を築く能力が高く、異業種やパートナー企業との連携が得意な人。市場の拡大や新規顧客獲得に寄与でき、販売チャネルの多様化に熱意を持つ人。ビジネスパートナーや異業種との共同プロジェクトに従事した経験があり、協力関係を築くスキルを持つ人が向いているでしょう。

カスタマーサクセス

顧客の成功を第一に考え、問題解決能力が高い人。コミュニケーション力やリーダーシップがあり、顧客満足度や継続利用率の向上に貢献できる人。カスタマーサポートやアカウントマネジメントの経験があり、顧客満足度向上やリピートビジネスに取り組んでいた人が向いているでしょう。

元SaaSエバンジェリストの筆者
同じSaaS営業とはいえども、それぞれの職種によって求められる趣向性は変わってきます。自身のなりたい姿や経験から職種を選択していくのが良いでしょう。ここからは、具体的なキャリアパスについていきたいと思います。

SaaS営業のキャリアパス

SaaS営業のキャリアパスの一例を見てみましょう。

  1. インサイドセールス(初任給:年収300万円~
  2. フィールドセールス(SMB)(年収400万円~600万円
  3. フィールドセールス(エンタープライズ)(年収600万円~800万円
  4. 営業マネージャー・ディレクター(年収800万円~1,200万円
元SaaSエバンジェリストの筆者
一般的に、まずインサイドセールスからスタートし、経験を積んでフィールドセールスに進みます。その後、エンタープライズ向けの営業にステップアップし、最終的には営業マネージャーやディレクターといったマネジメント職に昇格します。給料については外資や日経大手SaaSなのかなど企業属性によって変わってくるため目安と考えてください。

SaaS営業で市場価値を上げた先にある選択肢


元SaaSエバンジェリストの筆者
SaaS営業で市場価値を上げた先にある選択肢についても紹介したいと思います。私自身も外資系SaaSのアライアンスセールスからキャリアをスタートしたことで、その後の選択肢が広がったと感じています。

SaaS営業として外資系企業で転職して条件を上げていく

外資系企業では、基本給が日本企業に比べて高い傾向があり、報酬のインセンティブも大きく設定されています。例えば、大手外資系SaaS企業では、インサイドセールスの平均年収が700万円~1,000万円程度、フィールドセールス(エンタープライズ)では1,000万円~1,500万円程度となっています。これは、日本企業の平均年収よりも高い水準です。

SaaS営業からベンチャー企業のCXO

ベンチャー企業のCXO(最高経営責任者、最高技術責任者、最高財務責任者など)として活躍することで、年収が大幅に上昇する可能性があります。年収は750万円~1,200万円程度になることが一般的ですが、企業の業績や規模によって変動します。さらに、役員報酬や株式報酬が加わることで、市場価値が大幅に上昇します。

SaaS営業からベンチャー企業の営業マネージャー

ベンチャー企業の営業マネージャーとして活躍することで、年収が600万円~1,000万円程度に上昇する可能性があります。また、企業の成長に伴って、役職が上がることでさらなる報酬アップが見込まれます。

Saas営業から独立してフリーランス

フリーランスとして活動することで、自分のスキルや経験に応じた報酬を得ることができます。フリーランスSaaS営業コンサルタントの場合、時給換算で1万円~3万円程度を設定することが一般的です。

営業代行を行う

営業代行サービスを提供することで、複数の企業から収益を上げることができます。営業代行業者の場合、顧客企業ごとに契約金額が設定され、成功報酬型の契約も一般的です。成功報酬は、契約成立時に顧客企業から受け取る報酬であり、一般的に成果報酬として数万円から数百万円の範囲で設定されます。さらに、複数の企業と契約することで、安定した収入を得ることが可能です。

まとめ:SaaS営業の市場価値は本当に上がるのか?

市場・求人を行う企業・技術トレンドと、どの観点で見てもSaaS営業の市場価値は今後も上がり続けるでしょう。
その後のキャリアの選択肢も豊富ですから、市場価値を変えたいと考えている人、
現在他業種で営業を行っている人は是非SaaS営業へのキャリアチェンジを考えて見てはいかがでしょうか?

  • この記事を書いた人

Kentaro Takahashi

Salesforce.comにてSMB向けのSaaSアプリケーション群のエバンジェリストに従事。SalesforceWorldTourTokyo2019登壇・ウェビナー主催、登壇多数。その後IT系ベンチャー企業で事業責任者、執行役員を経て独立。

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