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SaaS営業のキャリアパスを徹底解説!全4職種の給料・上位職を完全網羅

Kentaro Takahashi

Salesforce.comにてSMB向けのSaaSアプリケーション群のエバンジェリストに従事。SalesforceWorldTourTokyo2019登壇・ウェビナー主催、登壇多数。その後IT系ベンチャー企業で事業責任者、執行役員を経て独立。

元SaaSエバンジェリストの筆者
この記事ではSaaS業界でエバンジェリストとして3年間活動してきた筆者がSaaS営業のキャリアパスについて徹底解説します。
SaaS営業にはどんな職種があるのか、キャリアパスや将来性についてまとめましたので最後までご覧ください。

この記事を読んで分かること

  • SaaS営業の職種は?
  • SaaS営業の各職種のキャリアパスは?
  • SaaS営業の各職種の年収は?

SaaSの営業のキャリアパス:セールス部門

セールス部門では、インサイドセールスでスタートしてフィールドセールスになっていくキャリアが一般的です。
※この記事で紹介する年収や期間は想定で、企業規模や会社によって異なります。

インサイドセールス(SDR)

期間:1-2年目
年収:400万円〜550万円
業務内容:新規顧客の獲得、既存顧客との契約更新。主にオンラインや電話を通じた営業活動を行う。
インサイドセールス(中級)

シニアインサイドセールス(BDR)

期間:3-5年目
年収:550万円〜750万円
業務内容:顧客のニーズを深く理解し、より大きな契約を獲得。一部の顧客訪問も行う可能性がある。

フィールドセールス

期間:6-8年目
年収:750万円〜900万円
業務内容:大口顧客や重要な契約の獲得を担当。直接顧客と面談し、大規模な提案を行う。

フィールドセールスリーダー

期間:9-12年目
年収:900万円〜1,100万円
業務内容:大口顧客の獲得と維持、重要な契約の更新を担当。戦略的な営業活動を行い、インサイドセールスチームと協働する。

フィールドセールスマネージャー

期間:13年目以上
年収:1,100万円以上
業務内容:フィールドセールスチームの管理と育成、営業戦略の立案と実行、大口顧客との長期的な関係の維持。

セールス部門のキャリアまとめ

このように、インサイドセールスからフィールドセールスへのキャリアパスは、顧客との直接的な関わりを増やし、より大きな売上に貢献する能力を育てていきます。
このキャリアパスを進むことで、SaaS営業のさまざまな側面を経験し、幅広いスキルを身につけることができます。

元SaaSエバンジェリストの筆者
インサイドセールスは顧客の需要創出などのマーケティングに近い業務や、CRMを活用したオペレーションの業務も担当することが多いです。
そのためマーケティング職やセールスイネーブルメント・セールスオペレーションズのキャリアでも経験が活かせるでしょう。
元SaaSエバンジェリストの筆者
インサイドセールスのキャリアパスの詳細については以下の記事で解説しています。

インサイドセールスのキャリアパス全8職種を完全網羅!給料/職種まで一挙公開

SaaSの営業のキャリアパス:カスタマーサクセス部門

カスタマーサクセス部門では、カスタマーサクセスマネージャ(CSM)からスタートし、シニアカスタマーサクセスマネージャ、そしてカスタマーサクセスリーダーや部門長へと昇進していくキャリアが一般的です。

カスタマーサクセス(CSM)

期間:1-3年目
年収:350万円〜450万円
業務内容:顧客の成功を支援し、満足度とロイヤルティを高める。オンボーディング、製品の使い方の教示、問題解決などを担当。

シニアカスタマーサクセス(Sr.CSM)

期間:4-6年目
年収:450万円〜600万円
業務内容:より大規模な顧客や複雑な問題を担当。顧客のビジネス目標を達成するための戦略的な計画を策定。

カスタマーサクセスチームリーダー

期間:7-10年目
年収:600万円〜800万円
業務内容:カスタマーサクセスチームのリーダーシップを担当。チームのパフォーマンスを向上させ、顧客満足度を最大化する戦略を立案。

カスタマーサクセス部門長

期間:11年目以上
年収:800万円以上
業務内容:カスタマーサクセス部門全体の戦略を立案し実行。重要な顧客とのリレーションシップを維持し、全体的な顧客満足度とロイヤルティを担当。

カスタマーサクセス部門のキャリアまとめ

このように、カスタマーサクセス部門のキャリアパスは、顧客の成功を支援し、その結果として企業の成功に貢献する能力を育てていきます。このキャリアパスを進むことで、SaaS企業が提供するサービスの真価を引き出し、顧客のビジネスに対する深い理解を得ることができます。

元SaaSエバンジェリストの筆者
カスタマーサクセスはサービスの使い方を教示するための製品知識が必要とされます。そのため、プロダクトマネージメントやプロダクトマーケティングのキャリアでも経験が活かせるでしょう。

SaaSの営業のキャリアパス:マーケティング部門


マーケティング部門では、デジタルマーケティング担当からスタートし、デジタルマーケティングマネージャーやマーケティング部門長へ進むキャリアが一般的です。

デジタルマーケティング担当

期間:1-3年目
年収:400万円〜550万円
業務内容:SEO、SEM、SNS広告など、デジタルチャネルを通じたマーケティング活動を行う。データ分析を行い、キャンペーンの効果を測定・改善する。

シニアデジタルマーケティング担当

期間:4-6年目
年収:550万円〜750万円
業務内容:デジタルマーケティング戦略の立案と実施。複数のチャネルを統合したマーケティング活動を行い、ROIの最大化を目指す。

デジタルマーケティング部門マネージャー

期間:7-10年目
年収:750万円〜900万円
業務内容:デジタルマーケティング部門のマネージメント。マーケティングチームのパフォーマンス向上とスキル開発を推進。マーケティング戦略の設計と実施を担当。

マーケティング部門長

期間:11年目以上
年収:1,000万円以上
業務内容:マーケティング全体の戦略を立案し、実行をリード。全体的なブランド戦略、製品戦略、市場戦略を統括。マーケティング部門のリーダーシップを担当。

マーケティング部門のキャリアまとめ

マーケティングのキャリアパスは、初期の段階で具体的なマーケティングタスクから始まり、経験と共に全体的なブランド戦略や製品戦略の立案と実行を担当することができるでしょう。マーケティング部門として活躍するためには、他の部門との協働や、高いコミュニケーション能力も必要です。
このようなマーケティングのキャリアパスを通じて、SaaS企業の成長と収益を支える重要な役割を果たすことができます。

元SaaSエバンジェリストの筆者
マーケティングで培った見込み顧客へ自社の価値を魅力的に伝えるスキルは、プロダクトマーケティングやインサイドセールスなどでも活かせるでしょう。

SaaS営業のキャリアパス:プリセールス部門


プリセールス部門では、製品の専門知識と営業スキルを組み合わせて、顧客に最適なソリューションを提案する役割があります。
プリセールスのキャリアパスではジュニアレベルでスタートし、コンサルタント・シニアコンサルタントからマネージャー職にキャリアアップしていくのが一般的です。

プリセールスコンサルタント(ジュニアレベル)

期間:1-3年目
年収:400万円〜550万円
業務内容:営業チームのサポートを行い、顧客の問題を解決するための製品デモや提案資料の作成を担当します。

プリセールスコンサルタント

期間:4-6年目
年収:550万円〜700万円
業務内容:より複雑な顧客問題の解決を担当し、製品の導入や統合の提案を行います。また、顧客との折衝やクロージングも行うことがあります。

シニアプリセールスコンサルタント

期間:7-9年目
年収:700万円〜850万円
業務内容:大口顧客や複雑な案件の解決を担当します。また、新製品の市場投入や営業戦略の策定にも関与します。

プリセールスマネージャー/部門長

期間:10年目以上
年収:1,000万円以上
業務内容:プリセールスチームのリーダーシップをとり、戦略的な営業活動の立案と実行を行います。また、製品開発チームと連携して、顧客のフィードバックを製品改善に反映させます。

プリセールス部門のキャリア

このように、プリセールスのキャリアパスは、顧客との深い関わりを通じて、製品の価値を最大化し、顧客満足度を向上させる役割を果たします。

元SaaSエバンジェリストの筆者
プリセールスで培った製品知識や顧客折衝スキルは、フィールドセールスやカスタマーサクセス、製品開発などへのキャリアチェンジにも活用できるでしょう。

SaaS営業で身に付くスキル


SaaS営業職としてのキャリアを歩むことで、以下のようなビジネスで汎用性の高いポータブルスキルを身につけることができるでしょう。

顧客への価値提供力

SaaS営業は、顧客の成功を最優先に考えることが求められます。

顧客のニーズ理解や、それに基づいたソリューション提案を通して提案構築のスキルを身につけることができるでしょう。

このスキルは、営業職が新規の顧客を獲得する際や、マーケティング職がプロダクトの価値を伝えるメッセージを作成する際、プリセールス職がプロダクトの機能や利点をデモンストレーションする際、カスタマーサクセス職が顧客の成功をサポートする際に必要となります。

価値提供力を持つことで、顧客の満足度を高め、長期的な顧客関係を築くことが可能となります。

プロダクトや業界への理解

SaaS企業の各職種において、自社のプロダクトやサービスについての深い理解が求められます。また、自社のプロダクトが存在する業界全体についての理解も必要とされます。

この中には、業界のトレンド、競合他社の動き、顧客の課題やニーズ、規制や法律の知識などが含まれます。

プロダクトや業界の理解を深めることで、顧客の問題解決のための適切なソリューションの提案が可能になります。

他部門との協業力

SaaS企業の各職種は、異なる部門やチームと協働する場面が非常に多いです。

SaaS企業では営業、マーケティング、プリセールス、カスタマーサクセスが連動して顧客への提案、カスタマーサクセスのための活動を進めるからです。

たとえば、営業チームは新規の商談を進めるためにマーケティングチームからのリードを必要とし、また、顧客の成功を確保するためにカスタマーサクセスチームと連携します。

同じように、プリセールスチームは顧客の技術的な問い合わせに対応するために、製品開発チームと緊密に連携することが求められます。

SaaS営業職のキャリアを積むことで、価値提供のための部署を超えた連携のスキルが身につくでしょう。

まとめ:SaaS営業のキャリアパスを徹底解説!

SaaS営業のキャリアパスは各職種によって特色がありますが、どの職種を選んだとしても顧客への価値提供のためのポータブルビジネススキルを身につけることができるでしょう。

また、業界全体が成長していることで、上位役職へのキャリアアップや待遇が上昇することも期待できます。

SaaS営業への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

  • この記事を書いた人

Kentaro Takahashi

Salesforce.comにてSMB向けのSaaSアプリケーション群のエバンジェリストに従事。SalesforceWorldTourTokyo2019登壇・ウェビナー主催、登壇多数。その後IT系ベンチャー企業で事業責任者、執行役員を経て独立。

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